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Approach/Creation by HIxTO


からだを置いたり、声を投げたり。
作成者 こほりまなえ 2026年9月27日(クリエイション日誌) この日は、作品の冒頭から中盤までを通し、全体の流れがかなり見えてきた稽古となりました。 身体を使って通してみた感想は、まず「からだいっぱい使ったなー!」ということ。動きの量だけでなく、声や呼吸を含めて、自分の身体全体で取り組んでいる感覚がありました。 これまでHIxTOの舞台では、「自分の身体のセンサーを全開にして、その作品の中を過ごしてみたら、自分はどうなるんだろう?」ということを大切にしてきました。 今回の稽古では、そこからさらに一歩進み?戻り?「身体を使う」とはどういうことなのかを、あらためて考えています。 声も身体表現の一部として組み込まれているため、動きや発する音を、どのように空間へ置いていくのか、自分の身体から生まれたものを、なにに向けて、どのように届けるのか。ひとつひとつ丁寧に探っていきたいと思っています。 今回のタイトルは「コネクション」。 「繋がる」ということを意識すると、身体の置き方や声の出し方も変わってきます。 空間と繋がるために身体を置く。 相手と繋がるため


地域の子どもたちとの創作の時間
9月20日、こども工作ワークショップを開催しました。 今回は、芥川龍之介「蜘蛛の糸」からインスピレーションを得て、イラストデザイン担当のハルヒさんが描いた原画に、地域のこどもたちと一緒に装飾を加えていきました。 想像を膨らませながら地獄の風景を考えたり、極楽に花を咲かせたり……。参加してくれたこどもたちとたくさんお話をしながら、それぞれの想像をかたちにしていきました。 75分間の創作時間は、長いようであっという間! こどもたちの自由な発想から、ひとつの大きな作品が完成しました。完成した作品は、RaiBoC Hall(さいたま市民会館おおみや)に展示しました。 そして、公演当日には会場ロビーにも展示する予定です。 舞台『connexion ― 芥川龍之介「蜘蛛の糸」より ―』とあわせて、こどもたちと一緒につくった作品もぜひお楽しみください。


ヒトとヒトがクロスして描かれる舞台芸術とは
作成者 仙波晃典 このテーマをいただいて、ここに何かを記したいと思う。この問いに答えはなく、これらはちょっとした回想のようなもの。 私が思うには、HIxTOは舞台芸術の”常識”に問いを立て続けている。 ”常識”という構造を構成する要素を分解し、分解した要素に問いを立て、さらにその要素を分解し、また問いを立てる。この繰り返しの中で、HIxTOの稽古では分解と分解することによる構築が同時に行われているという事象がたびたび起きる。たとえば舞台芸術の”常識(ここでは踊ること)”を例にすると。”踊ること”を分解すると身体と空間と時間という概念につながる。さらに身体を分解すると、骨や筋肉、皮膚、器官、声帯という物理的な側面から、意識、感覚などの非物理的な要素を発見する。さらに分解すると、物理的な側面では、骨は血液中の必要な栄養素を吸収し、老廃物を排出しながらその時の骨を形成している。非物理的な側面では意識はそのダンサーの身体知やその場の社会性、規範に影響を受けて成立することに気づく。この分解された概念、例えば骨、関節、意識、感覚、社会性、個人性、空間秩序


浦和北高校演劇部との創作②
9月中旬。浦和北高校演劇部のみなさんとの、2度目のクリエイションを行いました。 夏休みを終え、2学期に入り、演劇の大会も終えたみなさん。中間テストを控えながらも、日々の学校生活と部活動に励んでいます。 今回も、会った瞬間から元気いっぱい! まだ2度目のクリエイションですが、HIxTO流のウォーミングアップにもすっかり抵抗なく、全力で参加してくれました。 初めてのことでも、 まずはやってみる。 身体を動かしてみる。 声を出してみる。 そんな素直にトライする姿勢に、たくさんの刺激を受けました。 「地獄」とは?… この日のクリエイションでは、メンバーにとっての「地獄」について、みんなでディスカッションをしました。 学校生活の中にある地獄。 未来や過去について。 人間関係や、自分自身のこと。 同じ「地獄」という言葉を使っていても、そこから出てくる話は一人ひとり違います。 「地獄」という一つの言葉をきっかけに、それぞれが持っている経験や考え方に触れることができました。 HIxTOメンバーにとっても、高校生のみなさんのことをより深く知ることができた、大切な大


Yahoo!ニュース掲載のお知らせ
このたび、HIxTOの新作舞台 『connexion ― 芥川龍之介「蜘蛛の糸」より ―』について、Yahoo!ニュースに掲載していただきました。 あわせて、現在進行中の創作の様子を収めた映像も公開しています。 ぜひご覧ください。 https://youtu.be/ly3H6WxTYF4?si=QpqyIuJdA040wvW2 名作文学 × 舞台芸術 × 身体化 HIxTO/ヒクトは、 「身体から社会をデザインする」を掲げ、 文学や言葉を起点に、ダンス、演劇、映像、そして人間の身体を通して、舞台表現の可能性を探究しています。 2023年の『night』、2025年の『flow』に続く、原作シリーズ第三弾。 今回は、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を起点に、 コンテンポラリーダンスと言葉、演劇、そしていまを生きる私たちの身体によって、新たな舞台作品を立ち上げます。 表現者による、いまを生きる身体で。 私たちは、2人以上の人が関わる状況を「社会」と捉えています。 今回の『connexion』では、約30名のダンサー、表現者とともに創作を進めています。 文学作


読書しながら稽古する #1 『人はなぜ言葉を話すのか』からイルカの話
作成者 山崎裕也 こんにちは、山﨑です。本が好きなので、稽古の内容と、最近読んだ本をリンクさせながらブログを書きたいと思います。 最近読んでいるのは『人はなぜ言葉を話すのか』(スヴェルケル・ヨハンソン著)という本です。この本を手に取った理由は、言葉と身体は繋がっていて、体の調子がいいと声をよく響かせる、みたいな関連性に前から興味を持っていたし、HIxTOの稽古でも体を動かしながら発声をするので、今読んだら面白そう!と思って買いました。 さっそく面白かった部分を紹介します。94ページです。この本の第二章では、コミニュケーション能力のある動物と、人間との比較を通して、人間だけが持つ言語能力とは何か?ということを精緻な文章で論じているのですが、そのなかで、イルカの「シグネチャーチューン」(別名:シグネチャーホイッスル)というのが紹介されていました。 イルカが音波をつかって互いにコミュニケーションを取ったり、エコーロケーションで周囲の地形や生物の配置を察知することはよく知られていますが、「シグネチャーチューン」というのは、各イルカの個体が自分の名刺がわり


HIxTOの「ダンス」と「セリフ」について
作成者 井場美穂 ダンサーが「台詞」を扱うって何だろう HIxTOの作品では声や言葉も積極的に用います。しかし私は今まで声を扱う訓練などを受けたことがないためか、正直戸惑うところも多く、どうアプローチすればいいのかモヤモヤしていました。 役者や歌い手としての発声法などを学ぶことは、その謎への足がかりや発見に繋がる一つの選択肢になるはずです。それでもいま考えてみたいのは「ダンサーとして声や言葉を使うとき、私たちだからこそできることは一体何なのか」ということです。 言葉を「身体感覚」から扱ってみる ダンスは頭で深く考えなくとも感覚で動ける。それに対して言葉を発するときは、どれだけ頭をクリアにしようと思っても、やはり言葉の意味が思考を邪魔するというか。直感的にリアクションをするという行為がひどく難しく感じられました。ならば言葉から意味を引き剥がし、ただの音として扱ってみようと試みたこともありますが、あまりしっくりは来ませんでした。 わたしにとって大きなヒントとなったのは、前作「flow」の稽古中に行ったとあるワークでした。 台詞を「相手に何かをする行


その身体が、本当の身体
作成者 片岡わかな 9月10日、後半戦に突入しました。 もっとここからザクザク進んでいくのかと思っていたのですが、顔合わせ時のクリエーションのような時間を過ごしました。作っては崩して、作っては戻して、崩したものもまた再生させるということを繰り返しています。せっかく作ったものを無くすというのは勇気がいる行為なように感じますが、容赦無く行う姿勢に、クリエーションとは作るだけではないことを教えてもらいました。 今日の稽古では「対話する、作る、繰り返してみる」が行われていました。与えられたテーマに自分はどうアプローチしているのか、何を考えているのかを話し、動きにしました。テーマを与えられると何も考えずに身体が先に動きます。ある意味では、それはとてもダンサーらしいことなのだと思いますが、「なぜその動きをしたのか」「そのとき何を考えていたのか」を言葉にしようとすると、途端に難しく感じました。頭の中では確かにわかっているつもりなのに、言葉にした瞬間少し違うものになってしまったり、思っていたことがほんの少し違うニュアンスで伝わってしまったり、誰かが話していること


稽古場を出た後も
作成者 片岡わかな 9月3日 スタッフ下見を終え、スタジオワークに戻ってきました。 今まで「やってみよう」だったことが、徐々に固まり、構成として形になっていく過程がとても面白いです。 波希さんの頭の中を覗いてみたい、という気持ちは変わらずありながら、全体像が見えてきたことで、その脳内をほんのり垣間見ることができるようになったことを嬉しく思います。 HIxTOの稽古場は、他の現場に比べて、稽古後の「後味」が濃い気がしています。 稽古を終えて日常に戻ったとき、ふと今日の稽古を思い出します。あのときの景色や身体の状態、それに伴った思考や感情が蘇り、もう一度考え直します。 波希さんの考えていることやオーダーに添えていたのか。自分の身体は正直だったか。記憶がはっきりと残っているからこそ、自分自身を見つめ直すことができます。 それは、ただ身を任せて闇雲に動いているのではなく、その場にいることを冷静に捉えながら動いているからなのだと思います。そしてそれは「私が」そうしているというより、周りがそうだからこそ、自分もそうなっているのだと思わざるを得ません。学び、反


「ヒトとヒト」の話について
作成者 衛藤桃子 『night 宮沢賢治「銀河鉄道の夜」より』と『flow 手塚治虫「火の鳥」より』を振り返って 〜ヒトとヒトが関わり合うことで生まれた作品について〜 『night』に出演することになった時、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読み返しました。 幼い頃に読んだような記憶はありましたが、大人になってから改めて読むと、以前とは違うところに心が留まりました。 「本当の幸い」とは何なのか。賢治の「求道すでに道である」という言葉は、何かを成し遂げた先に幸せがあるのではなく、「よく生きよう」と考え、歩み続けることそのものが、すでに幸せなのだと言っているように感じました。 私たちは、目に見える成果を追いかけながら生きています。何を得て、どこまで行けたか、誰よりも優れているか。知らず知らずのうちに、競争するように生きてしまいます。 でも、本当に大切なものは、結果として手に入るものだけなのでしょうか。 「本当の幸い」という言葉を読んだ時、もっと、今あるものを噛み締めてもいいのかもしれないと思いました。 一方、『flow』で私は手塚治虫の作品に初めて触れまし


「connexion」とは、一体何なのだろう
作成者 マエダトシキ 他者との関係についての一考察 ー序ー 『なぜ、カンダタは罪人を蹴落とそうとしたのだろう。。』 今回の創作について考えているとき、私はこんな疑問を持った。 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」では、地獄から抜け出そうとするカンダタのもとに、一本の蜘蛛の糸が垂れてくる。 そして、彼の後を追うように、たくさんの罪人たちがその糸を登ってくる。 カンダタは、蜘蛛の糸が切れ、自分まで落ちてしまうことを恐れ、彼らを蹴落とそうとする。 私は、思った。 「これはカンダタという人間の性格・気質の問題というより、今にも切れそうな蜘蛛の糸という環境に原因があるのではないか。」 そうすると、原作の読み解き方は少し変わってくる。 そしてそれは今回のHIxTOの新作公演「connexion」にもつながってくるのではないか。 そのように思った。 そこで今回は、蜘蛛の糸で極楽へ登っていくカンダタの行動から「他者との関係」について考えてみたいと思う。 ※ここで伝えておきたいのは本書は「connexion」について正解を見つけ出すとか、どうやって観劇すればいいという指南書で


身体表現がコネクトしてくれることがある
作成者 こほりまなえ 2026年8月31日。この日は、本番会場での稽古が行われました。 舞台美術案や衣装のイメージも持ち寄り、少しずつ作品の全体像を想像しながらの創作の時間となりました。 HIxTOでは、終日をかけたロング稽古を大切にしています。 創作期間の前半に行うロング稽古では、舞台の大枠をつくることはもちろん、演者それぞれのカラーや特性を理解し合う時間、そして演者同士がお互いの身体を知る時間となることを目指しています。 HIxTOには、さまざまな表現者が集まっています。今回の『connexion』では、オーディションを通して、特に異なるジャンルの表現者が集まりました。バレエ、ヒップホップ、コンテンポラリー、演劇、パントマイム……などなど。 言葉を使わず、身体を通してさまざまな交流を試しながらクリエイションを行っていますが、今回あらためて言葉を使って対話や説明をしてみると、表現に対する認識の違いがたくさん見えてきました。 例えば、「身体を解放する」という言葉ひとつをとっても、そのイメージはさまざまです。 ・身体の関節の可動域を広げる ・踊り


わたしは蜘蛛の糸をつかむのか
作成者 こほりまなえ 8月19日(水)『蜘蛛の糸』の解釈について、みんなで話し合いました。 まず、それぞれで初めて読んだ時期に大きな違いがありました。小学校に入る前にはすでに読んだことがある人、中学生で読んだ人、話は知っていたけれど、今回の舞台をきっかけに初めて原文を読んだ人。 初めて読んだ時と、今回あらためて読み返して考えることが違ったり。 今回は、一般的な解釈やイメージに加えて、現代を生きる私たちがこの作品を“今”読んだ時に感じることも、大切な要素として持っておきたいものです。 『蜘蛛の糸』は、子ども向けの童話の執筆を依頼されたことから生まれた作品ですが、大人が読んでもとても深く読み込める作品です。 『自分に蜘蛛の糸が降りてきたら、登るのか?』 絶対に登る人、初めから登ろうと考えない人、少しだけ登ろうとする人、多くは望まない人……。 それぞれの性格が香るような意見でした。 そもそも、なぜ『蜘蛛』なのか。 なぜ『朝』の極楽なのか。 お釈迦は何を思っていたのか… お釈迦についての印象も、それぞれに大きく違いがありました。 また、地獄から極楽までの


浦和北高校生演劇部との創作
8月17日(月)、浦和北高校演劇部のメンバーとの初クリエイションが行われました。 今回の公演では、地域交流の取り組みとして、地元の方たちとの創作を試みています。その中で、舞台に共に立つメンバーとして、浦和北高校の演劇部が参加してくれることになりました。 夏休みの高校にお邪魔しての初クリエイション。稽古部屋に向かうと、晴れやかな表情で私たちを出迎えてくれました。舞台への参加を楽しみにしてくれている様子が伝わってきます。 普段は演劇の大会などにも出場し、日々演劇に励むメンバーたち。今回は、HIxTOの舞台で身体表現にも挑戦します。 まずはシアターゲームを使って、からだとこころをほぐします。そして、HIxTOのウォーミングアップへと入っていきます。 初めは身体を動かすことに抵抗があるように見えるメンバーたちも、だんだんと大きな動きに挑戦していきます。 「正解がない動きだからこそ難しい」と、一人の生徒が言いました。 正解がない。 だからこそ、自分の正解を探していく……。 まだウォーミングアップしかしていない時間に、もうこのような考えがメンバーたちの中で生


初回稽古が始動しました
8月上旬。顔合わせ稽古が行われました。 演者とプロジェクトメンバー総勢24名の身体が集まり、お互いの身体でセッションしながらの自己紹介を行っていきます。 まずは身体を分解して感じるウォーミングアップから。 個人の身体から他者の身体へと意識を広げ、、ひととひととの関わりを生み出すための身体慣らしが進んでいきます。 第一稿テキスト案も使用され、読み合わせや、そこからイメージされる身体性を探りました。言葉、ムービング、つながり、汗、涙のドローイングの時間。演出と表現が紡ぎ合うHIxTOの新作舞台。蜘蛛の糸が指すものとは。上から下への縦の世界を一つの舞台に。 この全体的なドローイングのようなクリエーション時間が終わると、ひとりひとりの個人で深める作業が待っていることでしょう。 物語を単に舞台化するのではく、その中に起きる出来事をひとりひとりが見つけていけるように、今後の創作に胸が高まります。


オーディション開催しました
『connexion』は、オーディションから始まった。 2026年6月。HIxTOは新作舞台『connexion ― 芥川龍之介「蜘蛛の糸」より ―』に向けて、オーディションを開催しました。 今回のオーディションは、ただ出演者を決めるための時間ではありませんでした。 どんな身体と出会えるのか。どんな人と創作できるのか。そして、違う身体や経験を持った人たちが集まったとき、舞台上にどんな「社会」が生まれるのか。 HIxTOは2人以上が関わる状況を「社会」と捉えている 私たちは、そこに大きな期待を持って「HIxTO オーディション2026」を開催しました。 身体から社会をデザインするヒクトの創作の視点 HIxTOでは、「身体」を単なる「動くもの」としてではなく、これまで生きてきた時間や経験が現れるメディアとして捉えています。 だから、技術だけを見ているわけではありません。 なぜなら"身体は嘘をつけない"から。 踊り方。立ち方。声。呼吸。他者との距離。 その人が何を感じ、何を見て、どう身体を動かすのか。 そうした一つひとつの瞬間を見ながら、創作の可能性を
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